2006年から始まったこのブログ。当初から記事をワイヤーアクション、パラセーリング、無重力など十余種類に分類していましたが、各テーマごとの記事数にずいぶんな偏りが生じていることがわかります。
6年近くも続けてるくせに、ほとんど記事を書いてないテーマさえありますしね。
その理由のひとつは、画像の使いやすさ。
画像を使った記事を書くためには、当然ながら筆者のPC内に静止画か動画が保存されていなければなりません。それがないネタは、そのまま執筆すれば画像なしの寂しい記事になってしまうため、どうしても敬遠してしまいます。
かつて録画した画像を使おうにも、ビデオテープに保存された古い映像は、そのままではPCで使えません(我がPCにビデオ取り込み用のインターフェイスはない)。こちらの記事やこちらの記事のように、ブラウン管テレビをデジカメで撮影して紹介したことも過去にはあったんですけど、撮影が面倒なくせに画質が最悪という困った状況なので、最近はまったく実践してません。
その点ワイヤーアクションを使った最新の映画、ドラマ、それにCMなどは、公式サイトなどで本編やメイキングの映像が公開されていますので、それを拝借して容易に画像つき記事を作ることができます。
また、これらワイヤーアクション系の画像は、少々古いものでもYouTubeをはじめインターネットをさがしまくれば発見できることが多いんですよ、とくにCMは。
それ以外のジャンルのネタはネット公開が少ないためそううまくはいかず、それでブログ記事のテーマもワイヤーアクションに偏ってしまうわけです。
そもそも、このブログでたびたび述べられているように、おおむね1980年代以前には女性アイドルや女優、モデルなどのワイヤーアクション・フライング等は、たいへん希少なものでした。
人気的にトップ級の人ほどそれが少ないという、今とは真逆の傾向さえありました。つまり、たまにCMなどで空中を飛ぶ女性などを見ると、決まってほぼ無名のモデルや女優だったりしたものです。
一方で、スカイスポーツ系の空中浮遊体験のレポートは、その当時のほうが今よりずっと多かったような気がします。
パラグライダーやパラセーリングなどは、当時はまだまだ体験可能箇所の少ない、希少で珍重かつ最新の人気アクティビティだったためか、各局の旅番組などでもこぞって紹介されていましたし、昔の番組は今のそれとくらべ、その手の最新アクティビティ体験そのものの紹介機会が多かった!
今の旅番組は、ざっくばらんに言うなら「温泉入ってご飯食べて」を何度もくり返すだけのワンパターンばかり。視聴率統計の技術が進歩してその1分ごとの計測結果が出るようになり、番組内で温泉入浴および食事シーンの視聴率がとりわけ上がっているというデータが得られるようになった結果、数字至上主義の挙げ句こうなってしまったのだと思われます。
そうなる前の旅番組は、Flying Beauties的な見どころも多かったんだよなあ。
で、その頃録画した番組が、筆者の部屋の古いVHS内に多く眠っています。にもかかわらず、上記の理由でブログにはなかなか紹介できずにいました。
ところが筆者、最近になってブルーレイレコーダーをゲットしまして、昨年買ったテレビと合わせてようやく地デジ化が完全終了しました。
今は日々さまざまな番組を録画・鑑賞していますが、余裕ができたらVHSに撮りためてる過去の映像の編集およびデジタルデータ化にも着手したいですね。そうすれば、
VHSからBDレコーダーのHDDにダビング
→それをDVDに書き込み
→PCのドライブで読み出してキャプチャ
と、やはり相当に面倒臭いものの、これら大昔のテレビ番組なども、今後はそこそこ高画質な画像つきの記事にできるでしょう。
ということで、前置きが長くなりましたが、今回の記事。
古いCMを紹介したいんですが、上記の前置きの話にも関連し、あえてワイヤーアクションネタでなく、人気薄のテーマに属するネタを掘り起こしてみます。
10年ほど前の、三ツ矢サイダーのCM。
断崖絶壁を登るのは、まだ顔立ちに幼さが残る、デビュー間もないあややこと松浦亜弥ちゃん。
腰から下げた三ツ矢サイダーのペットボトルを落としそうになるも、危ういところでキャッチ。しかしその拍子に足を滑らせ、崖下へ滑落します。
その間際、頂上でロープをフォローしていた仲間の男たちの踏ん張りによって落下はストップ。
ホッと息をついた宙ぶらりんの松浦亜弥ちゃんは、そこからの絶景に心奪われ、三ツ矢サイダーを口にしつつ、しばしのブレイクを楽しむ、といったストーリーです。
一息つくのはいいけど、上でロープを支えてる男たちはどうなるのだろう? なかなかの姫様っぷりですねぇ、あやや。
しかし基本的にはまだ彼女のアイドル性が満開になっていなかった頃のCMらしく、派手なあややキャラのプッシュはありません。
それどころか、ラストの商品名コール以外にはセリフすらほとんどない。
そのくせカメラワークなど映像の作り方はかなり本格的で、『クリフハンガー』あたりを彷彿とさせるものがあります。
静かで、それでいて緊張感あふれる、清涼飲料水のCMとしてはあまりないタイプの映像です。リポビタンDじゃあるまいし(笑)。
加えて。
テレビでクライミングが取り上げられる場合、当然ながらこのスポーツの主眼は登ることにありますから、このように両手両足が壁から離れた状態になることはあまりなく、仮にあってもそれは主眼の外なので注目されることはありません。
そこに注目したい当ブログとしては、それじゃあ取り上げにくいわけね。
しかしながらこのCMは、クライミング途中での宙吊り状態こそが映像の主題になっています。このブログの記事として取り上げやすい……そういう意味でも、たいへん珍しいクライミング映像といえます。
もちろん松浦亜弥ちゃん本人が危険な大絶壁を実際に登るロケに臨んだわけはなく、スタジオに用意されたセットを用いた、もしくは低く安全な岩場でのロケを敢行したといったところなのでしょう。
バックの絶景や深い谷底の画は合成ということなんだと思います。
亜弥ちゃんの顔がわからないほどの引きの映像に限っては、経験豊富な代役を立てて本物の大絶壁でロケーションされているのかも知れません。
いずれにせよ、非常にうまく編集されていることは疑いありませんね。何気なく見てしまうと気づきにくいんですが、映像としてはかなりよくできています。
この宙吊りシーンが屋内のスタジオで撮影されたものなら、それはワイヤーによる特撮と考えるべきなのかも知れません。が、このシーンに使用されたハーネスなどのギアはすべてクライミング用のものですから、この記事のテーマも「クライミング」に分類したいと思います。
さて、この松浦亜弥ちゃん、ホントに特筆すべきほどワイヤーフライング経験が多く、これとは別のCMでも、バラエティ番組でも、自らの曲のPVでも、もう何度となく宙を飛んでいるお方。
そういう意味でもまさしくトップアイドルですね。当ブログ初フィーチャーなのが不思議なほどなのです。
彼女の他の空中浮遊体験については、また日を改めて紹介できればと思います。
松浦亜弥 1986年06月25日、兵庫県出身
公式サイトはこちら。公式Twitterアカウント@matsuura_ayaもあるのですが、デビュー10周年記念の期間限定アカウントだったらしく、先月ツイートを停止しています。CDデビュー曲が2001年4月11日発売だったから、その11年後の前日つまり2012年4月10日に期間限定ツイートを打ち切った、ということなのでしょうね。
持病による体調不良で、ここ何年かはかつてのような八面六臂の活躍ができずにいますが、10年以上のキャリアを持ちながらも、25~26歳ならまだまだ若手。その輝かしいフライング遍歴の第2章が見られる日を、心待ちにしたいものです。