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Channel: Flying Beauties -美女空中浮遊体験集-
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インドアスカイダイビングのお話

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世はゴールデンウィークに浮かれておりますが、筆者はブログ執筆に時間をとられ、まだどこにも外出しておりません!
しかし世間では、また新たな空中浮遊体験アトラクションが誕生しているようなので、今回はそれを取り上げてみましょう。


埼玉県は越谷レイクタウンに今月15日オープンした、FlyStationフライステーション)という名の施設。
いわゆるインドアスカイダイビングというヤツで、スカイダイビングのフリーフォール感を、より手軽にインドアで体験できるアトラクションです。
公式サイトがこちらにあるので、詳しい内容はそれをご覧いただくとして。


オープン直後であるものの、ここがマスコミで取り上げられた例がそれほど多くないように思えます。たまにあっても、どうも扱いが軽いような。例えばTBS王様のブランチ』では、4月に日本を去る番組レギュラー・ピース綾部の卒業記念ロケの中の一企画として登場し、極度の高所恐怖症である綾部のリアクションを笑うことに主眼が置かれ、視聴者へお勧めするおでかけスポット紹介といった情報番組らしい要素は少ないように感じました。なにせその証拠に、体験者は綾部のみで、同行したブランチリポーターは見てるだけという内容だったし。
その中でも、各番組で何人かの女性レポーターがここでの空中浮遊を体験しています。TBS笹川友里アナとか。実は今日(30日)の朝にも、18歳の新人アイドルが人生初のロケでこれを体験した様子が放送されていましたね。
その他、タレントの大島麻衣ちゃんが番組のロケで体験している様子が、ブログやInstagramTwitterで公開されており、体験中の動画もあります。想像以上にダイナミックな飛行ぶりは圧巻です。とりあえずブログ記事へのリンクをはっておきましょう(こちら)。この記事には動画はありませんが、うまくリンクを辿っていけばいつか動画にたどり着けるはず。ちなみに彼女は本物のスカイダイビングも番組で体験済みなのですが、その割にこのインドアスカイダイビング体験を絶賛する記述があることが、このアトラクションの楽しさをよく表しています。


さてこのFlyStationなんですが、ここはお値段がちょっと(かなり)お高めであるところがミソでありまして。
週末は2分間の体験で14,000円。平日なら10,000円だそうです。それと、期間限定で1割引になる特別割引があるそうですが、これは明日(5月1日)までなんだとか。
各番組での扱いが軽いのは、このあたりが関係しているのかもしれません。つまり、お高いから積極的にお勧めしにくいという点と、体験時間が短いので撮れ高を作りにくいという点が、ネックになっているのかな。今後は少しずつでも紹介レポートが増えていくといいのだけど。
ちなみに実際のスカイダイビングのタンデム体験は、だいたい30,000円ほどかかります。それでフリーフォール時間はせいぜい1分程度。2分14,000円ならそのほうがおトクでしょ、というのがこの会社の言い分なのですが、どうでしょう? 実際のスカイダイビングは、パラシュートが開いてからの優雅な空中散歩がたっぷり5分以上はあるはずなので、このぶんを加味して考えれば、どちらが割高であるかは人によって意見の分かれるところだと思います。
番組の企画などでスカイダイビングを体験した各人のリアクションや感想を聞いていると、空を飛ぶ感覚に感動したのはフリーフォール中だという者もあり、パラシュートが開傘後だという者もあり、人によってまちまちです。大枚はたいて体験するなら、どちらに重きを置くか考えた上でアトラクションを選択することを、筆者はお勧めします。


その筆者はといえば、少なくとも今のところは行く予定がないなあ


と、さほど乗り気でないように思える発言をしているのは、実は筆者、これに類する体験をすでにしたことがあるから!
そう、「日本初上陸」とうたわれているこのインドアスカイダイビングですが、それはあくまで世界中に事業展開するFlyStation社が日本初上陸なのであって、この手のアトラクションが日本に登場したのは、実は初めてではないのです。


そこで、昔話を始めます。こうなると長くなりますよん。


たしか三菱重工だったと記憶しているんですが、同じように下から強風を送って人を宙に浮かせる設備を開発した日本企業がありました。1980年代末のことです。かつてテレ朝の土曜昼の人気番組だった『独占!女の60分』(過去記事に少々の記述があります)で、女性のアタッカー(レポーター)が取材しているのを、当時見ました。
同企業ではこのアトラクションのためのプロジェクトチーム的なものを社内に作っていたようで、中年男性の上司と部下のOL2名とがインストラクター的な役回りで出演し、風の中を自由自在に飛び回るデモンストレーションを見せていました。
そこまで上達するには相当な時間の訓練を積んだのでしょう。こういう素敵な体験をそこまで濃密に、それもお金もらって仕事としてできるなんて、恵まれたOLクンたちですなあ。


それはともかく、取材を担当したアタッカーは、中安みゆきというお人。
元フジテレビ女子アナという経歴を持っていた彼女。いわゆる女子アナブームが来る少し前のことですね。筆者もフジテレビ時代の彼女を記憶していますが、アナウンサーのくせに関西なまりが全然抜けてなくて……この人ダイジョブなんだろうかと思っていたら、早々に退社してフリーになっていたようです。筆者がフジテレビ以外でこの人の姿を見たのは、この日の『女の60分』が初めてだったはず。むろんレポートは、変わらずすべて関西なまりのまま(笑)。
むろん中安アタッカーもこの新しいスカイダイビング体験機器に挑戦。銀色のフライトスーツに身を包み、見事に宙へ舞い上がっておりました。
これホントに気持ちいいんですよ。空に浮いているという感覚そのもので!
などと興奮気味に語っていたっけ。


この番組オンエア当初、機械はおそらく同社工場内とおぼしき場所にあり、一般人が気軽に体験できるようなものではありませんでした。しかしこの少し後、一般向けイベントのアトラクションとしてこれが登場することになり、筆者はそれを体験したのですよ。


場所は、今の汐留(当時も汐留だけど)。日テレ局舎を含め、いまや高層ビルの建ち並ぶこの辺は、かつて旧国鉄の所有地であり、1990年頃にはそれが払い下げられて広大な空き地となっておりました。その一部を使い、期間限定の「TOKYO ROOF東京ルーフ)」というイベントが開かれていたのです。
今のカレッタ汐留電通本社ビルのあたりかな。
この東京ルーフというイベントに、「スペースダイビング」という名前で、上記のインドアスカイダイビング機が存在していたのです。


なお、このイベント開始当初、日テレ(まだ汐留にはなかったけど)で、このイベントと連動したレギュラー歌番組が放送されていました。「サウンドルーフ」とかいうタイトルだったかな。歌番組でありながらイベントの告知のためのロケ映像が多く折り込まれており、歌のゲストである当時のアイドル歌手の女の子スペースダイビングに興じた別撮りロケ映像も、少々は見られたものです。


さて東京ルーフ、当初は1990年9月14日から翌年6月30日までという予定でスタートしたものの、実際はそれより1ヵ月以上も早く、5月25日で終了に至っています。筆者はそんなことぜんぜん知らず、余裕ぶっこいて5月中旬すぎぐらいに行ったら、危なくあと少しで終わっちゃうところだったという(笑)。
入場料は当初おとな1,000円だったようなんですが、筆者はこの入場料が無料になるチラシを自宅近所のゲーセンで入手し、意気揚々と持っていきました。が、この辺ちょっと記憶が曖昧なんだけど、最終的にはチラシなしでも無料で入れたのではないかと。だって、無料入場券と引換えにしなければならないはずの件のチラシが、今も筆者の手もとに残ってるんだもの。
いずれにせよ、期間短縮やあの手この手の入場無料化という大ナタふるいぶりを鑑みるに、おそらく集客には苦しんでいたのだろうなあ。


銀座が至近にあるということもあって、イベントのコンセプトはオトナの遊園地的なものだったように思います。その辺なんとなくバブリーな思想も垣間みえますね。ゴルフシミュレータ(スイングすると前方スクリーンにストローク結果が再現されるという、今もよく見るゴルフシミュレータの先駆みたいなもの)があったりしたし、目玉コンテンツは本格的なゴーカートで、どれくらい本格的かというと、要普通免許だという……。
当時は社会人ではなく免許もなくゴルフもしてなかった筆者などは、どうにも満喫できないアミューズメント施設だったのです。それでいて、当初の入場料にはこども料金(500円)もきちんと設定されていたのだから、なんだかコンセプト不明な印象もあり。
不人気の原因はそんなところだったのかもしれません(※あくまで個人の感想です)。


なお、東京ルーフは期間限定のイベントでしたが、その少し後、常設のインドアスカイダイビング施設が誕生したという話も、筆者は耳にしています。ただしそこは大阪だったので、実際に足を運んだことはありません。当時のマスコミで取り上げられたものはいくつか覚えていますけど、あれ、その後どうなったのかな。


とにかく汐留でスペースダイビングを体験した筆者。しかし東京ルーフの入場料とは別途料金が発生していたかどうか、よく覚えてなかったりするなど(おそらく発生していたんだと思うんだけど)、いろんなことがすでに忘却の彼方にあります。それでも当時の記憶を掘り起こすと、インドアとはいっても機械は屋外に設置されていたこと、上記FlyStationと同様に外壁が円柱状の透明なガラス(またはプラスチック)であったため外の様子がよく見えたこと、しかしながらその円柱の直径はFlyStationよりひとまわり小さめだったことなどを覚えています。風に吹き上げられて宙に浮く感覚は、当ブログで種々取り上げているハーネスでの宙吊りなどとはまるで異なるものです。空を飛んでみたいと願う人の中には、スカイスポーツやワイヤーアクションのような体験よりも、これこそが望む感覚に近い、と考える人も少なからずいるのでしょう。


そんなわけで経験者である筆者より、これからFlyStationを体験するであろう皆さんにアドバイスを差し上げようと思います。


コツはリラックスすること。これに尽きますね。


空中でどういうポーズをとればいいか、体験直前にレクチャーされると思うんだけど、実際に踏ん張りの効かない空中でひとつのポーズをとろうなどと意図すると、必ず体がガチガチに固まるでしょう。そうでなく、ビート板につかまって水面に浮くときのように、全身の力を抜いて空間に身を委ねることができれば、その間に「宙に浮くって気持ちいい」と思える瞬間が、きっとあると思います。事実、1991年当時の筆者にはそれがありましたから。
これからFlyStationへいらっしゃる方は、上の一節を忘れずに。何しろ時間が2分しかないわけなので、できるだけ早くこれを思い出して頂き、本当の浮遊感がめいっぱい長く味わえることを願ってやみません。




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